気管支喘息

 

気管支喘息とは

発作的に呼吸がゼェーゼェーと苦しくなったりや長期間続くせきが見られる疾患です。
以下に当てはまる方は気管支喘息の可能性があるかもしれません。
1)2~3週間せきが続いている
2)かぜをひいた後にせきが長く続く
3)タバコの煙などを吸い込むと呼吸が苦しくなる
4)1日の中では夜~朝方に症状が強い(日内変動)
5)1年の中では花粉症の時期や寒い時期に症状が強い(季節変動)
6)発作的に苦しくなることがある
 
※似た疾患でCOPDがありますが、日内変動や季節変動があることや発作を繰り返しやすい点が気管支喘息に特徴的です。

気管支喘息の病態

気管支喘息の正体は空気の通り道である気管支の粘膜の炎症です。
 
炎症で粘膜がむくみ通り道が狭くなると呼吸がゼェーゼェーと苦しくなります。
 
また炎症で粘膜が敏感になるとせきが出ます。炎症の原因は様々ありますが、最も一般的なものはアレルギーです。
よって、気管支粘膜のアレルギー炎症を抑えることが治療の最重要ポイントになります。

気管支喘息の治療

気管支喘息の治療は、粘膜のアレルギー炎症を抑える成分(吸入ステロイド薬)と気管支を広げる成分(気管支拡張薬)を含んだ薬を吸入することで直接気管支の粘膜に届けます。
 
吸入薬で効果が不十分な場合は内服薬を併用します。また、アレルギーの原因が分かっている場合はそれらを避け、喫煙していれば禁煙を心がけましょう。

最後に、皆さんにお伝えしたいこと

少し厳しめなことを言いますが、アレルギーは体質です。
 
基本的には気管支喘息は治る疾患ではなく、上手にお付き合いしていく疾患とお考えください。
 
よって、原則としては症状が安定していても吸入薬を続けることが望ましいですが、長期間症状がなく良好な状態が続くようなら一旦治療を終了することもできます。
 
当院では、実際に治療を受ける皆さまの考えも尊重しながら、一人一人に合わせた治療期間を検討していきます。
 
お気軽にご相談ください。