頭痛について

 
頭痛はおおまかに⼀次性頭痛と⼆次性頭痛に分かれます。
 
脳出⾎や脳腫瘍などの脳の病気に伴って起こる⼆次性頭痛を⾒逃さないことも重要ですが、⽇常診療でよく⾒られる⼀次頭痛(⽚頭痛や緊張性頭痛)でお困りの⽅は是⾮ご相談ください。

緊張性頭痛

もっとも⾝近な頭痛です。パソコンやスマホなどを⻑時間同じ姿勢で使⽤することで、⾸・肩の凝り慢性疲労をきたし、頭全体から⾸の後ろにかけて締め付けられるような重い痛みを⽣じます。
 
頭痛時には、⼀般的な鎮痛薬(カロナールやロキソニン、イブプロフェンなど)を使⽤します。それに加えて、⾸・肩の凝りを解消するための姿勢改善も重要ですが、ご希望に応じて凝りや疲労回復の薬を使⽤します。

片頭痛

右または左⽚⽅の頭痛で、脈打つような拍動性や強い吐き気を伴ったり、光や⾳に敏感になって、痛すぎてまったく動けない、といった特徴があります。また頭痛が起こる前に、⽬がチカチカしてギザギザした光が⾒えることがあります。

頭痛時には、⼀般的な鎮痛薬(カロナールやロキソニン、イブプロフェンなど)や⽚頭痛専⽤の頭痛薬(イミグラン、マクサルト、ゾーミッグなど)を使⽤します。
 
頭痛の頻度が多くて⽇常⽣活に⽀障を来たす場合は、予防薬の使⽤を検討します。
予防薬には以前から使⽤されていた内服薬に加えて、新しい⽚頭痛予防注射薬「エムガルディ」も当院では使⽤することができます。エムガルディには有効性と即効性があり、⽚頭痛の回数や持続時間が減ることが期待できます。
 
頑固な⽚頭痛でお困りの⽅は、気軽にご相談ください。

めまい(目眩)について

 
めまいは⼤きく分けて、①⽿が原因のめまい、②脳疾患が原因のめまい、③その他のめまいがあります。

⽿が原因のめまい

⽬の前がグルグル回る回転性のめまいです。良性発作性頭位めまい症とメニエール病があります。
良性発作性頭位めまい症は1番⽬に多いめまいで、寝がえりや朝起きるときに頭を動かすことで⽣じるめまいです。
 
メニエール病は難聴・⽿鳴り・⽿閉塞感などの⽿の症状を伴うめまいです。治療はめまい薬と規則正しい⽣活になります。

脳疾患が原因のめまい

激しい頭痛や嘔吐を伴ったり、姿勢を保っていられないほどのめまい、⾼齢な⽅の初めてのめまいは脳疾患の否定が重要となります。
 
当院は頭部CT検査を当⽇に即座に⾏うことができます。
脳疾患を認めた際は、速やかに⾼次の医療機関へご紹介致します。

その他のめまい

ふわふわする(浮動性)めまいがずっと続くけれども原因がはっきりしない、と⾔われてきためまいがありました。
最近このような慢性的なめまいに、持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)という名前が付けられました。
このめまいは良性発作性頭位めまい症に続いて2番⽬に多いめまいです。
 
⽿が原因のめまい、⽚頭痛、不安症、脳震盪やむち打ち症、⾃律神経障害をお持ちの⽅に発症する頻度が⾼いと⾔われています。
めまい薬は無効なことも多く、うつや不安症の治療が必要なこともあります。
 
慢性的なめまいにお困りの⽅はお気軽にご相談ください。
 

気象病・天気痛

天気が悪い⽇に頭痛やめまいなどの症状をきたすものをいいます。
 
気圧の変化によって⾃律神経のバランスが崩れることが原因と⾔われていて、気象病・天気痛をきたす⽅は⽚頭痛や緊張性頭痛、めまい症などを慢性的に抱えていることが多いです。

めまい薬や頭痛薬以外に気圧への過剰な反応を抑える漢⽅薬などを使⽤することで、症状を抑えられることが期待できます。